2015年3月4日水曜日

いいね〜!


                                       「お茶に招待されました」

遊び哲学



「 もう〜、この絵イイな〜!


こういう馬鹿げた絵が出来た時
ゾクゾクして、思わず叫んでしまいます。


そして、こういう変な絵を見るたびに

ニヤッとしちゃう

そして、思ってしまう

「 人生はやはり遊びだ!」 




『期限限定人生』

これは、私がいつも唱えている 言葉で
エネルギーをもらえる言葉 

『 喜びも辛いことも、幕が降りるまでのことなんだから
とにかく、今を楽しく、自分中心に 生きなさい!』

と、こんな風に、私の背中を押してくれる言葉なのです。




こういう考え方がどこから来たのでしょう???

もしかしたら  

喘息だった幼い頃の私が
【 辛さから逃げる方法として編み出した】 
考え方なのかもしれません???

『 辛いことも、死ねば終わる。
だから、死ぬ迄はもうちょっとだけ、生きてみようか?』 

こんな風に考えながら、ゼイゼイ息をしていて 

こういう風な人生観が少しづつ 出来ちゃったのかもしれません。




そんなんで

元気な子供が決して考えないようなことを
病気になるといつも考えていた子供は
大きくなるとちょっとひねくれ者になったのでしょう...


何かひねったような、
ふざけた感じがプンプンする絵や 
何これ?と、いうような
なんにも意味のないストーリー、とか
どうでもいいモノ、とか

ちょっと変なものに
私は強く惹かれてしまいます。


このゴリラの絵は、私の好きなそういう一枚



これを見るたびに
私は、私の 生きる方向を思い出すのです。



『人生は舞台、それは遊び場』







前にも書いたかもしれないけれど

シェイクスピア名言集(岩波ジュニア新書)によると
『人間は神に操られてそれぞれの役を演じる役者であり
世界はそのための舞台である、
といういわゆる【世界劇場】の観念は、
ヨーロッパに古くからあった』そうで 

シェイクスピアは、この観念をもって

「 世界は全てお芝居だ
男と女、とりどりに、全て役者にすぎぬのだ。
登場してみたり、退場してみたり」
(『 お気に召すまま』岩波文庫、阿部知二訳)

こういうセリフを書いたのだと言われています。


ちょっと生意気だけど
私もそんな風な考え方が大好きです。

神様が、みんなに与えてくれた台本にのっとって

今日も、舞台にたって、演技している… 




こんな 風に思っていると、辛いことも、悲しいことも
幕が降りる迄だから、気が楽〜 気が楽〜  

だけど、楽しい事もまた幕が降りる迄なのだから…


もう仕事は、ここまで!
さて、お散歩にでも行きましょう〜! 


と、まあ、こんな感じしょうか?



さあ、とにかく遊びましょう!
























































2015年2月27日金曜日

食べ物のお話 #1



「 チューリップとダイルクロコダイル氏 」

思わず買ってしまう食材

春になって、花屋さんの店先に並ぶと、何が何でも欲しくなる花

それは、チューリップ


どうしてか判らないけれど、他の花にそれ程まで反応しないから
毎年、不思議な気がする。
そして、あっ、また着た!と、思いながら買ってしまう。


そういえば、こんなふうに
目にしたら絶対に欲しくなってしまうものって
他にもあるかしら???

...ある?


うん、あるある!


考えてみたら、色々あるけれど…
今日は食物に限定致しましょう。




多分、誰もが好きなことは、食べ物について話すこと、じゃない?

友達と会っていて、夕食前に別れる時に
かならず聞く質問がある

「今夜は何食べるの?」



食べ物の事を話していると、みんなニコニコしてくるでしょ?
 なんて平和な、いい話題なのでしょう!





それでは、お話の始まりです。
私の大好きな食べ物のお話し
見たら、ついつい買ってしまう食べ物のお話です。




さて、第一バッターは

日本だと、何故か高級なお店にしか無いお野菜です。
でも イギリスでは、どこにでもある普通の根野菜の一つ

{ beetroot }  そのまま訳しても、ビーツの根

皮も 中身 も真っ赤!
というか、赤ピンクで

「これが、自然の色なの?!」

と、いう程に美しい濃いピンクです。
ビートルートを切ったものを 白いお皿に乗せたら
本当に、絵の具を垂らしたような感じの色になる!


私はその色にまず惹かれて、栄養価がとても高いことも知って
そして、なにより味が好き!…と、

このお野菜にすっかり恋をしてしまいました!


なので、今日はおまけに
島田カオル ビートルートを使った、一押しレシピを伝授致します〜!


外国に暮らしていると、多くの人が、日本の食べ物を
自分で作ってみようという気になる。

日本では、どこにでもあるから絶対に自分では作らないようなものを
みんなかなり上手に作っている。

お豆腐だって、おみそだって
皆様本当に、よく作っていらっしゃいます!

私は、以前に どら焼きを作って、息子から大絶賛をいただきました。
それと、がんもどきもどき
それぐらいかな?

私は、ロンドンに居る時にはそれ程日本料理は作りません。

でも… 一つだけ... どうしても… 


それは、私が大好きな
日本のお料理の一つであります

{人参とゴボウのきんぴら} でございます!


しかし、残念ながらイギリスには、ゴボウが無いのです!
うわっ!なんということ、これは

人参ゴボウのきんぴら好きにとっては致命傷...


でも、どうしてもこれが食べたくなってしまった私が
色々さがして、ついに見つけた人参の相棒!ゴボウの代わり!

それが、このビートルートだったのです!


こうして、ビートルートと人参の
世にも美しいキンピラが誕生したのでございます。



姿は、女王様とお爺様のように違うビートルートとごぼうだけど
根野菜だからでしょう、味は似ています。


それに、このビートルートは、自然の甘さがかなり強いので
ミリン、お砂糖等入れなくても、大丈夫なのです!

ごま油で炒めて、唐辛子と少しのお塩とお醤油で、味つけたら

うわ〜〜〜〜〜〜!!!!!


私って、もしかしたら料理の天才?!

って思ってしまったぐらい


あのキンピラゴボウの味が作れたのでありました。


「 え、またキンピラ?」 
って、息子達には言われ続けられるけれど
ほんと、よく作ります。大好きなの。



こちらでは、このお野菜、くたくたになるまで水煮にしたもの、
お酢煮にしたものが、パックで売られています。
あとはローストにしたり
細く切ってサラダに入れて食べたり
という感じです。

もっと、色々美味しい食べ方あるのに!

と、私は教えてあげたくなっちゃいます。


ごま油じゃなくて、オリーブ油で炒めて
スパイスを色々変えて、食べることもあります。
甘みが強い野菜なので、ピリ辛にすると美味しいです。

私が時々いれるスパイスで、Cajun Spice というのがあります。

*もともとのCajun料理* とは、

18世紀半ば頃、ルイジアナ地方 に移民したカナダ人が
天候の変化によって、自国料理を作ることができなくなってしまったために
考え出したお料理 だということです。

しかし、今ではその、オリジナルの意味ではなく
Cajun料理といえば、 
Paul Prudhomme氏の作る、南ルイジアナのスパイシーな料理

と認識されているそう。

そして、そのCajun Spaiceですが、これは 結構 マイルドなので
私は、カイエンペッパーなどをちょっと足して、もう少しピリ辛に作ります。

オリーブオイルでニンニクを 炒め、ビートルートを炒めスパイスで絡める
感じです。



こんなことを書いていたら、今夜もまたビートルートが、
食べたくなってしまいました!



そして、それ以外の食べ物で、
見るとついつい買いたくなってしまうものとは???

さつまいも、金時です。


もう、焼き芋が大好きな私は、時々大きなお芋を買って来て、グリルして
とても幸せな顔をしながら、ロンドンでも食べています。

つい先日も、私のために、さつまいもを持って来てくれたお友達がいます!
ありがとう〜!美味しかった〜!

でも、イギリスにはさすがに金時はありません

でも、いいの、しょうがないから...

金時は日本に戻った時の
お た の し み! 



あぁ、それから

イギリスのりんご は小ぶりで美味しくて沢山の種類がありますが

私は Pinklady という種類が好きです。
ほんのりピンク色の、ちょっと酸っぱいシャキッとしたりんご!
我が家にはピンクレイディーがいつもあります。


日本に帰った時?

新鮮な魚を見ると、買いたくなる!
この前は、新鮮なイカを見つけたので
塩からにして、日本酒と頂きました!

...なんというし あ わ せ。


それと、美味しいそうな、お豆腐!

ほんとうに、帰国した時には
お豆腐を沢山頂きます。

日本のお豆腐なんて美味しいのでしょう〜!!!




...ま、食べ物のことを、書くと切りなく続いてしまいそうです。

でも、今日はここまでにしておきます。



食べ物について、これからも時々お話致しましょう〜!



あっ、そうそう、一つビートルートを食べた時の注意です!
あの美しいピンク色は、トイレで出てきた時も同じ色なので
ちょっとドキッとしますけれど、大丈夫!
それは、ビートルートカラーですから!


では、またね!  


























行ってみたり,やってみたりしないと判らない


「意外と優しかった羊のおばさんとゴリラのおじさんの想い出」


思っていたよりも良かったじゃない!



なんか、へんなこの絵をいつ描いのか?もう覚えていない。
まして、どうしてこんな絵を描いたのか?
なんて全く覚えていない。

でもなんだかこのゴリラと羊とダイルクロコダイル氏が
可笑しくて、よく見たらドラマがありそうで、ちょっと面白いかな?


多分、あまり好きではない羊のおばさんとゴリラのおじさんのお家に
招待されて、あまり乗る気じゃなかったけれど行ってみたら

意外と、楽しかった。

そんなダイルクロコダイル氏のストーリーの一つかもしれない。




そういうことは、確かにあるじゃない?
うん、結構あるかも。

あまり行きたくなくて、行ってみたらやっぱり面白くなかった

そんな時は、
「あー、時間の無駄だった!」
と、思ってしまうけれど


その反対の場合だと
期待していなかった分、凄く嬉しくなる。


たとえばゴルフ。
私は、凄く下手なんだけれど、とても好き
でも、このスポーツはやってみるまでは
絶対に面白くないだろう、私のタイプじゃないだろう
と信じきっていた一つ。
半強制的にやらされて、始めたゴルフでした。

「あ〜、良かった!」ニコニコ...


それから、最近引っ越して来た、東側ロンドンにも、同じようなことが言える。

チェルシー地区の緑多いホランドパークから、イーストエンドに
変えるのは、ちょっと勇気も必要だったけれど、訳あって
住んでみたら、なんだか気持が若くなったみたい!
そして、最近のヒップなロンドンの面白さを知る様になって
生活にワクワク感が増した。


去年の10月に行ったスコットランドは
行く前の天気予報は、なんと3日間ずっと雨!
それがピッタリ当たり,風も強いし雨の量もかなりの嵐になりました。

とにかく、そんな予報だったので、
あまり行きたくない...

でも、どうしても行かなければならない用事もあったので、行きました。

「そんなモノに、お金使いたくない!買いたくない!」

と思ったウォータープルーフパンツもグラスゴーの登山専門店で買い足して
ハイランドへ向けて出発です。

だけどね、行ってみたらちょっと面白かった。

遠くからみると、まるで山が汗をかいている様に
あちこちから、雨が滝になって流れているの。
スコットランドの山は木がなく、岩肌が見えているので
降水量が多いと、それはすぐに滝になるのです。

なんども、ハイランドへ行って、
山から流れる白い筋のような滝はよく見て知っていたけれど
あんなに沢山の滝が、あんなに凄い量の水が
流れて来るのを見るのは初めてだった。

海に注がれる滝を断崖絶壁の上から観たときには、
引き込まれそうに怖かった。
飛ばされそうな風の強さ、水の音と量は半端じゃなかった!
よくも、滝壺に落ちずにすんだものだ...

そうそう、それとダムにも行ったのだけれど
そこのダムの水の放出量がなんともまたまた滝とは
違って凄かった
人工的な巨大構造物から爆発的な勢いで放出される大量の水を
観ていたら、大自然が生み出す滝の怖さとは違う
なんだかとても悲しい怖さを感じてしまった。


とにかく、この旅行
最悪天候の中のハイランド(スコットランド山岳地方)だからこそ
観ることが出来た景色だったし、なによりも
今までで一番怖い思いが出来たのだ!

数日前にアップした、コットランド紀行の中で書いたけれど
私がハイランドに求めるものは、その恐怖感覚だから
そう思うと、この旅は、今までで最高の一つだったのではないかしら?

この旅には、嫌々行ったのだったけれども
結局は行ってみて、とても良かった!
大正解だったのであります。



それからこの絵と同じようだけれど、

忙しくて、出来ればパスしたい
と思っていたパーティーに顔を出してみたら
そこでとても面白い人に出会うことができた!
そしてその後、その人とは
仕事を一緒にするまでにもなった。

なんて、いうことが以前に、ありました。

あっ、そういえば、随分昔のことだけれど
嫌々行ったパーティーで
私の運命を変える人との出会いがあったじゃない!
...今思い出した。



思ったよりもよかった!楽しかった!美味しかった!行ってよかった!
観て良かったー!やってみてよかった!




っていうことは、日常生活の中に沢山転がっている。

ちょっと面倒だから...ってすぐに思ってしまう
めんどくさがりやさん大将の私は

今までの人生でどれだけ損をしていたか!



「よーし!わかった!これからはどんどん行くぞ〜」


なーんて、思うんだけれど...


あの風と雨の強かったハイランドへもう一度
自分からすすんで行く?

「えー、めんどくさい〜、雨と泥でグチャグチャに濡れるのやだし、寒いし...」

って、私は絶対に言ってしまう。



誰かに、強制されて、しょうがなくついて行く...


それは、私にとっての、ポイントなのかもしれません。



私を引っ張り出してくれる人達に、感謝します。














2015年2月23日月曜日

身を引き締めてくれる、恐怖の感覚

「失われた世界、ジュラ島」


スコットランド山岳地方



先日忙しく東京で働いている友人が、
出張先のマウイからお便りをくれた

「 風が気持よい 」


と、それだけ。


うーんわかる〜!

ハワイが最高!とやっぱり思ってしまう私にとって
あの風の気持よさは、ハワイが好きな理由のほんの一部なんだけれど
でも、結局は、それが全てだと、思えてしまうから 



あーあ、私も、バカンスには、ハワイに行って、あの気持の良い
爽やかな風の中で

ただただ、海をボーと,見て過ごしたい
のんびりと、リラックスして過ごしたい 


な の に…


なぜか、私のホリデー方面は
『寒いところでハードに山歩き』が、多いのであります。 


ま、ちょっと訳があったからしょうがないのだけれど、でも
本当は、暖かくて、気持ちの良い風が吹いている、島に行きたいのだ!




しかし、不思議なもので

しょうがなく(贅沢だけど)北の寒々とした
島に行くようになって

私は、いつのまにかそこの魅惑の沼に引き込まれてしまったのでした。





私が、北の国というのはスコットランドの事。

スコットランドの西側には、小さな島が沢山点在していて
私は、もしかしたら、日本人一じゃないだろうか?
なんて、思うぐらい、色々な島を訪れた。

それぞれが意外に千差万別で、面白い。
もう一度行ってみたいと思っている島も5つ程ある。

その一つが、ウェストコーストからそれ程離れていない所に
位置する ジュラ島。
ここは、メインランドから遠く離れているわけではないのだけれど
渡るのに、とても不便な島なので、
『人里離れた孤島』
として、残されている。


私がこの島を訪れたのは、もう7、8年前のこと
随分時間が経ってしまい 記憶も随分薄れてしまったけれど
強烈な印象だった あの島のことを、時々思い出す。

そして、ハワイのことからふっと憶い出した今日
ジュラ島のことをちょっと書いてみようかとおもっている。




そもそも…

息子達が、ひょんなことから、縁もゆかりも無いスコットランドの
寄宿舎学校へ入学したことで、私もスコットランドと東京を
往復するようになってしまったことが、スコットランドとの
縁の始まり。

息子達の学校の休暇の度に、
お金持ちの クラスメート達 のように
カリブ海や、アフリカやギリシャやスイスへ 
( ましてやハワイなんかとんでもない!)
 行くのではなく...


行く先はいつも決まって

『 スコットランドの山岳地帯/地の果てに点在している小さな島々』






その一つの本当に地の果てにあるような、
摩訶不思議なジュラ島へは 
確かまだまだ 寒いイースター休みを利用しての
3泊旅行だったと思う。 

私達は、朝早くに スコットランドのかつての首都、
Perthにある家を出発して 
島へ渡るカーフェリーが出る町Kennacraigへと向かったのだけれど 
それはそれは遠かった〜


Kennacraigは、地図で見れば、PerthからGlasgowへ行くのと
あまり変わらないところに位置しているのだけれど
西側の深く 入り組んでいる入江の端にあって、
回り込まないとならないので、かなりの時間がかかってしまう。


グラスゴーからジュラ島の隣にある アイラ島へ、飛行機も出ているけれど 
時間が許す時には、ゆっくりとした旅をしたいと思う。


それに、せっかくの冒険旅行なのだから
車で何時間もトコトコ走っていけば
本当に地の果てにある島に向かっているのだ、と感じられる… 


道中で、ランチを食べたり、
コーヒータイムをしながら、のんびりしながら
やっとKennacraigに着いたとき、
私達の乗るはずフェリーは、もう既に出航した後。
乗り遅れてしまった!

それは、丁度夏時間に変わる日だったので
うっかり時間を1時間間違えてしまった、というハプニングでした。

しょうがないので海辺を楽しくお散歩しながら時間をつぶし、
次ぎのフェリーに乗って、
その夜一泊する予定の アイラ島に向かいました。


フェリーに乗って細長い入江を出るときの
夕日はとても美しかった!
今でも忘れられない...


2時間位の船旅だったでしょうか
やっと島に到着したころには
夜の帳がおりていて
オレンジ色の寂しげな電灯が
ぼんやりと静かな船着き場を照らしていました。


アイラ島の船着場を出た後は、ただただまっすぐに島を横断。
目指すは島の反対側にある海岸線に建つホテルです。


1日かけて、やっと着いた処は
素晴らしく素敵なブティックホテルで 
『とても洗練されたスコティッシュカントリーハウス』
のイメージでした。

お食事もワインも とても美味しく
朝から続いた、車の長旅の疲れもすっかり取れて
とてもリラックスした優雅な気分で、
一夜を過ごすことができたのです。

『 ホテルはやっぱ、こうじゃなきゃ!』

なんて、明日から泊まるホテルもそうだと決めつけて
私は、ウキウキしながら気持ちの良い大きなベッドに入って
本を開いて、半ページも進まないうちに
朝までぐっすりと眠ってしまいました。


次ぎの朝は、いよいよジュラ島へと出発です!


前日到着した所とは違う、反対側の海岸にある
とても小さな船着き場に着くと
すでに、車が数台待っていました。

数台乗ったら満杯になる位の小さなフェリーが、向こう岸から
到着して、乗っていた車が降りると、さあ、乗船です!

すぐ向こう側に見えるジュラ島へは、5分ぐらいで到着する距離ですが
橋がないので、島民の日常品も、郵便物も、なにもかもすべてを この船が
運ぶことになります。

島民のための荷物が詰まった小さなトラック2台に挟まれて
私達は船に乗り込みました。
その日狭い海峡は、かなり荒れていたので
小さな船は上下に 大いに揺れました!




ジュラ島には、野生のアカシカが約5000頭暮らしている中に
200人以下の人達がひっそりと暮らしています。

でも、さすがのスコットランド!

そんな島だけど、ウィスキー工場があり
[Isle of Jura]というシングルモルトは、日本でも売られています。

それから標高700メートルを越える3つの山
『パップス オブ ジュラ』という山があり
これがこの島を不気味なムードに創り上げています。

もう一つ、島の北端部にはかつて、作家ジョージオーウェルの別荘があり
『1984年』を彼はここで執筆しました。


これが、ジュラ島の簡単な概要

私は、普通旅をする時、前もって彼の地の情報を入れない様にしています。


どんな所に行くのか、全く知らないで行く、という
ミステリーツアー的な楽しみ方をしたいから
絶対に、その方が旅を楽しむことが出来ると私は思う!

逆のタイプの人、出発前にとても良く色々調べて行く人
東京から、ロンドンへ向かう飛行機の中で
ガイドブックをずっと読んで
色々チェックしている人を見かけます。
きっと、そういう人は、お勉強がしっかり出来るタイプなのだと思います。



私にとって、ガイドブック捲ったり地図を観たり
訪れた土地の歴史についての本を読んだりする楽しみは
旅行から戻って来てからのこと。

その土地を見ないことには
興味を持つことが出来ないのです。

こんな風ですから
旅行後にガイドブックを読んで

「あら。こんなレストランがあったんだー!」

と、ガッカリすることもしばしば...


だから、一緒に行く人には、ガイドブックをしっかりと
読んでおいてくれるタイプの人が良いのです。



さて、そのジュラ島の船着場から、島に一本しかないという
道を行くと、スコットランドの島らしくなく
意外と緑の多い林の中を走ったことを、なんとなく覚えています。

ガイドブックをしっかり読んでいる、夫にによると
この辺りにどうも素晴らしいカーデンがあるらしい、
ということなので、この林もその庭に関連していたのじゃないかと
思います。
その庭へは帰る日にでも行ってみようと、いうことで
私達の車は緑深い林を通過して、
先ずチェックインするためにホテルへ行きました。

Oh dear...

昨日のブティックホテルとは大違い!
1970年代に戻ったような、古い内装でした...

通された部屋も、なんだかおばあちゃまの家に来たような
そんな雰囲気で、柄の壁紙に、絨毯やカーテンまでが柄!
ついでに言えば 
夕食のお食事もおばあちゃまの家に行くと出てくるような...
良く言えば『家庭料理』というタイプのお料理でした。

でも、今回は冒険旅行です!

昨夜のホテルは、おまけおまけ=!

と、割り切って、このおばあちゃまの家ホテルを
楽しむことにしました。

このホテルの横には、ウィスキー工場があります
どうやらこの辺りが、この島の中心みたいです。

荷物を置いて、この小さな村を探索すると

とても小さな学校や教会や、お店屋さんがありました。


こんな、ふうに、暮らしている人もいるのだな...

どんな僻地へいっても
そこでしっかりと住んでいる人がいることを知って
私はいつもビックリします。


なんという静かな暮らしなのでしょう...


様々なモノに囲まれて、何かに追われて
いつもせかせかと忙しく動き回っている私の生活を思うと
少し、憧れてしまいます。



とは、言っても...

もし、私がこの島に暮らしても、
いずれにしても、多分同じことが始まるのです。
部屋に籠って,カサカサゴソゴソと何かを創り始める...

私は、どこで暮らしても同じことをするのだろうな〜
最近つくづくそう思う様になりました。



さて、夕食も終わってお部屋に戻りました。

窓の外には、淋しげなオレンジ色の電灯が幾つか見えるだけ

なんと静かな夜なのでしょう...

私は、その夜もぐっすりと朝まで眠り続けました。



スコットランドでは、朝食に燻製の魚を食べる習慣があるので
私は、その朝は魚を頂きました。
なんとなく、アジの干物を思いながら...



朝食後、私達はG オーウェルの別荘を訪ねることにしました。

これ以上車で行かれない,という一本路の行き止まりに車を置いて
そこからは、オーウェルの家があるという
半島の先っぽまでずっとつづく小路を歩きます。

誰も歩いていない、大自然の中の一本路です。

周りは、樹が一本も生えていないような草原です
岩肌の見える丘と、スコットランドの山岳地帯にはよくある
引き込まれてしまいそうな不気味な黒い池の合間を縫って進みます。

出発したころは、青空で太陽もでていたのだけれど
そのうち、天気は案の定わるくなり
太陽が雲に隠れてしまうと 
周りの景色は 少しづつ不気味なものに変わって来ました。

これぞ、ハイランド!というぞくぞくする世界の幕開きです!



随分歩いても誰にも会わず

どこにでもいる羊がいたり
この島には沢山いるアカシカの姿が丘の上に見えるだけでした。


1時間ぐらい歩いたでしょうか?やっと海が見えてきて
そして暫くすると、半島の先っぽが見えました。

オーウェルの家を見つけた私達は
目的地にやっと辿り着いて 嬉しくて、ホッとしたのですが

そこには、ただ家があるだけで、そして
現在はホリデーハウスとして使われているようでしたので
中を覗くことも出来ませんでした。

しょうがなく、海の方に降りて行き、少しして
また元来た路を戻ることにしました。



それにしても、こんなに淋しい所に、よくもオーウェルは 住んでいたものだと
本当に、驚いてしまいました。

着いた時には、また太陽は雲から出てきて、海も穏やかで
気持ちの良い波の音と風が吹いていたけれど

私は、冬のこの地の様子を想像してみました。


灰色の空には黒い雲が広がり始め
そこから雨が降ってくるのが見える。
暗い海は荒れていて
岩にぶつかってはじける波の音と
冷たい風の吹く音が周りに響いて...


アー...ここの冬はあまりにも淋しい。


天気が良いにもかかわらず、そんなことを考えていたら、
この穏やかな景色の裏側に隠れている

暗くて寥々たる荒野の続く地の果てにある美しい島

その恐ろしさが見えてしまいました。


そして、私はこの場所から早く離れたいと思ってしまったのです。


この感覚はスコットランドの荒野を歩いていると、時々感じる
ちょっと他では感じることの無い感覚です。



おどろおどろしい風景の中にいると
大きな自然の力と、どうしようもない寂寞感に
押しつぶされてしまうような 恐怖を感じてしまうのです。



あの明るくて気持ちの良い風が吹くハワイが大好きな私が
徐々に、スコットランドの地の果てにある島々に
魅されて行った理由...それは


あの恐怖感覚!



スコットランドの大自然の中に放り込まれると、その恐怖に怯え
とにかく、早く車に戻りたい,ホテルの部屋に戻りたい

と、思うのですが 

居心地よく 暮らしやすい都会に住んでいると、
その恐怖の感覚をすぐに忘れてしまいます。


そして私は、あの感覚を想い出したくなり
時々無性にスコットランドへ行きたくなってしまうのです。


あの感覚を味わえることが出来るスコットランドには
確かにハワイにはない魅力がある

私はそう思います。


*     *     *     *     *     *


気がついたら、スコットランドの
恐怖の魅力に取り憑かれてしまった私がオススメする
スコットランド旅行

いったいいつ頃行くのが一番いいのでしょう…?

誰もが断言するのは
『スコットランドを観光するには 夏が良い!』
一番美しい時期だし、日が長いので旅行には最適

確かに夜の11時になってもまだ夕方のような明るさの
スコットランドの夏は、旅行者にとってはありがたいけれど...



だけど私はその意見に大反対!

その理由は?

夏になると、荒々しい荒野にも葉が出て 花が咲き、美しい色が付く
そうなると、セピアカラーのあのおどろおどろしい、スコットランドの
景色が隠れてしまうからなのです!

ということは

一番怖いスコットランドを体験出来るのは真冬なのでしょうか?

というと、それがまた違って

あの岩肌のみえる、恐ろしげな山々に雪が積もってしまうと

それもまた、あの恐ろしい景色を柔らかくしてしまうのです!


つまり、スコットランドの山岳地帯に行くには、10、11月そして、3月がベストです!

その頃は、真冬のようには寒くないし、それになによりも
あのセピアカラーの荒涼として、おそろしい
なんともおどろおどろしい、
あの景色が待っているからです。


こんなことを書いていたら、私はまた久しぶりに
怖い怖いスコットランド山岳地方へ行ってみたくなってしまいました。